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研究の背景・概要

精神疾患は、生活における障害の指標years lost due to disability(YLDs)が疾患全体の中で最大(WHO, 2015)であり、日常生活を支える介護者の負担は相当である。しかし、日本では家族支援が不十分であるため、対応に苦慮している。そこで、本研究では、地域精神保健福祉機構と家族会の人などで、米国で成功した精神障がい者の家族ピア教育プログラムの日本語版「家族による家族学習会」プログラムを開発し、効果検証を行った。その後、Dissemination and Implementation Research(D&I研究)を精力的に行い、プログラムの普及促進に向けた戦略を検討した。本プログラムは10年以上実施しており、現在は共同研究者が中心となり、子ども版や配偶者版に特化したプログラムを開発している。また、プログラムの実施主体は、全国1200か所の精神障がい者家族会の全国組織に移行されて、組織的に取り組まれている。

 

​家族による家族学習会プログラム

Publications

Kageyama, M., Yokoyama, K., Nakamura, Y, & Kobayashi, S.: Changes in Families’ Caregiving Experiences through Involvement as Participants then Facilitators in a Family Peer-Education Program for Mental Disorders in Japan. Family Process, 56 (2), 408–422, 2017.

蔭山正子,横山恵子,中村由嘉子,大嶋巌:精神障がいの家族ピア教育プログラムの普及:「家族による家族学習会」のケーススタディ.日本公衆衛生雑誌, 61(5), 221-232, 2014. http://dx.doi.org/10.11236/jph.61.5_221
蔭山正子,横山恵子,中村由嘉子,小林清香,仁科雄介,大島巌:精神障がい者家族ピア教育プログラムの採用に関連する要因:「家族による家族学習会」の普及研究.日本公衆衛生雑誌,61(10), 625-636, 2014. http://dx.doi.org/10.11236/jph.61.10_625
蔭山正子:精神障がい者家族会の組織発展と家族ピア教育プログラム「家族による家族学習会」との関連.日本公衆衛生看護学会誌,3(1): 31-39, 2014. http://doi.org/10.15078/jjphn.3.1_31
蔭山正子,横山恵子,中村由嘉子,小林清香:精神障がい者家族会の家族ピア教育プログラムの継続意向に関連する要因.日本地域看護学会誌,17(2): 36-44, 2014. DOI:10.20746/jachn.17.2_36
蔭山正子,大島巌,中村由嘉子,横山恵子,小林清香:精神障がい者家族ピア教育プログラムの実施プロトコル遵守に関する尺度開発:フィデリティ尺度.日本公衆衛生雑誌,62(4): 198-208, 2015. doi:10.11236/jph.62.4_198
蔭山正子,横山恵子,小林清香,中村由嘉子:精神障がいの家族ピア教育プログラムの質的評価―プログラム事後の自由記載の分析―.日本看護科学会誌,35:43-52, 2015. http://doi.org/10.5630/jans.35.43
蔭山正子,横山恵子,中村由嘉子:家族ピア教育プログラムを精神障がい者家族が継続実施することで得る利益-プログラム事後調査.日本地域看護学会誌,18(1): 28-37,2015.DOI: 10.20746/jachn.18.1_28
蔭山正子,大島巌,中村由嘉子,横山恵子:精神障がいの「家族による家族学習会」の主観的評価―参加家族と担当家族への事後調査から―.精神障害とリハビリテーション,19(2),194-202, 2015.
二宮史織,中村由嘉子,蔭山正子,横山恵子,桶谷肇,小林清香,大島巌:精神障害者の家族ピア教育プログラム(家族による家族学習会)が家族のエンパワメントに与える効果~プログラム実施者と受講者の効果の比較~.精神医学,58(3): 199-207, 2016.
蔭山正子,小林清香,横山恵子,中村由嘉子:精神科病院での「家族による家族学習会」実施がもたらした家族と精神保健福祉士のパートナーシップ:インタビュー内容の質的記述的分析.精神障害とリハビリテーション,20(2): 177-183,2016.
蔭山正子,横山恵子,小林清香,中村由嘉子:家族ピア教育プログラムの精神科病院での採用と継続に関連する要因の検討:ケーススタディ.日本公衆衛生雑誌,63(10): 627-636, 2016. http://doi.org/10.11236/jph.63.10_627

 

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